株式などの有価証券を若い時からコツコツと買いだめして、その利回りで老後の生活を保障するのが本来のシホン主義の姿だ。もちろん銘柄は一定である必要はなく、品格の無い企業の株はドンドン売れば良い。
こうすることで税や公的保険を不要にできる。
こうした個人株主の人気投票によって、大企業でも平気で潰れるようにするのが真の競争社会である。そうしてこそ逆に新規起業の芽が伸びる。この伸び率の総体が経済成長に他ならない。
これを妨げているのが、大株主による経営独占だ。つまり現行法では、株主には取締役の選任権があるから、各取締役は解任を恐れて大株主の顔色ばかりをうかがう。それでブラック起業等、品性下劣又は倫理観の欠如した会社でも、大株主のがめつさに付き合わざるを得ない。
そういう中では、いくら個人株主がその会社の株を売っても、大株主が動かなければ株価に大きく影響しないだけではなく、取締役の人事にも変化が無い。
シホン主義では、各企業による寄付金で貧困救済を行うのが元々の趣旨だ。しかし銀行や法人などのがめつい大株主に取締役や理事が人事を掌握されていれば、寄付しようにも大株主に反対される。
この際会社法を改正して、株主が取締役を選べないようにすべきだ。
取締役は社員の互選など自由に決める。所有と経営の分離という、シホン主義本来の姿を現出させる。もし企業が不祥事を起こせば株を売ることで制御する。各取締役は株主から解任されないから、株価の低迷を恐れ、寄付額を増やすなど、大衆株主の倫理観に基づいた経営を心掛けるようになるだろう。この、「会社の支配権は大衆株主にある」という仕組みは、もっと有価証券を保有しよう、という意欲を国民にもたらす効果がある。

