今非正規雇用など低収入が原因で生活保護を受けようとする国民が増えつつある。その一方で所有する農地を遊ばせたまま悠然と生活している人たちも多い。このちぐはぐ(齟齬)を無くすためには、もっと遊休農地を活用させる手段を講じなければならない。そのためには遊休農地を低所得者に無償で譲渡させる「ミニ農地改革」を再実行する必要がある。
日本人は太平洋戦争に敗北し、占領政府など「外圧」がなければ、農地改革や財閥解体などの資産再配分を自力では成し得ない欠点を持っている。しかし遊休農地が今日ほどまでに増え、なおかつ経済格差が叫ばれる今こそ、自力で農地改革を実行する絶好の機会だ。
具体策としては、遊休農地を一人一反を基準に、低所得者に再配分する。そして換金防止のため、例えば「十年間売買禁止」と登記を打つ。このようにして、例えば自分では動けない低所得者も譲り受けた農地を賃貸に出すことで収入を得ることができる。
いま農業を志望する若者が増えてるそうだ。そういう若者が実際に農業を始めるに際し障害となるのが、農地の所有者がなかなか農地を手放さなかったり、或いは貸さなかったりすることだ。つまり農地の各所有者が「所有権絶対の法則」を悪用するなどして私益を優させる余り、公益を顧みない行為を行うことが原因となっている。この事態を改めるには「食糧安保など、農地には一定の公益性がある」との観点の下、強制力を用いることが必要だといえる。
結局農地は、それが如何に使用されているかについて、所有者からの報告義務を強化し、一定期間報告が無いか、又は虚偽報告が明らかとなった時は、所有者を交代させる強行措置が必要だ。その時の所有者交代の良い受け皿として無産階級としての低所得者がある。低所得者は一般に所有物が少ないから、農地からの収入があればすぐに消費に向かうことが期待できる。その意味で景気対策にもなる。
農地だけだはなく現代日本では、空き家や空き室も増えている。この空き家や空き室を組み合わせることにより、農業者の住居として有休農地の所有者交代は実現しやすくなる。すなわち空き家についても遊休農地と同様の強制措置が必要だろう。