2010年5月2日日曜日

JR西日本の企業体質

JR福知山線での列車事故で100人を超える犠牲者が出てから5年の歳月が過ぎた。この事故によりJRの企業体質が浮き彫りとなった。すなわち危うく最小限の幹部しか刑事責任を追及されない事態に至るところだった。
無能な社員がいる会社では、当たり前だが過ぎたる役職を与えられると、その役職を与えてくれた人たちに感謝することになる。一見すると、その出世した社員は律儀に見える。しかしそれが対外的には仇となる。

今回の事故は、列車自動停止装置など、最新の機器を備えていなかったことが大きな原因とされている。社員の中にはその危険性を知っていた者もいたはずだ。それにも関わらず機器の設置が進まなかったのは、部下が上司に苦言を呈したり、或いは注意喚起するなどが出来ていなかったことを指摘しなければならない。腐った企業とは皆こういう風通しの悪さにより、正しい意見が述べられないか、又は述べたとしても採用されない仕組みを持っている。

なぜ上司に苦言を呈したり、或いは上司の意見に反対する部下がいないのかというと、それは自分を昇進させてくれた者への感謝の気持ちが強すぎるからである。その結果「自分の代で会社を潰しては先輩たちに申し訳ない」と思う余り、顧客など、社外の者に対する配慮が後回しとなる。
なぜ自分を出世させてくれた者に対する感謝の気持ちが何よりも優先するかといえば、それはその者が、己の能力に過ぎた役職を与えられたと思っているからにほかならない。だからこそ社内の人のことばかりに気を取られ、会議などで正義の発言も出来なくなる。
結局、無能な社員は役職や出世などの権力ばかりに目を奪われ、社長など、自分を引き上げてくれた者への感謝で頭がいっぱいになるから、お客のことは二の次となる。無能な社員が無益な会社を作る仕組みがここにある。

このような事故を起こせば、本来ならばJR西日本は倒産しなければならない。しかし行政は過保護だから、業務停止命令すら発することはなかった。このような甘い状況では無能な社員が再生産されることはあるとしても、有能な社員が増加することは無いだろう。