初心者は未知の事柄に対し極度に恐れるか、又は不審を持つ傾向がある。そして既知の事柄に対し極度に侮るか、又は信じすぎたりする。子供がその典型だ。
お年よりは人生経験があるから、決して初心者ではない。だから子供と比較しても、既知の事柄を侮る傾向は薄れる。
しかし未知の事柄に関心を失ったり、あるいはそれを容易に信じなかったりする点で、初心者的傾向は残る。
これらの幼児や老人をまとめて、「弱者」と定義することもできる。
その逆の「強者」は、初めての事柄や初めての人を、極度に恐れたり不審に思ったりしない。それは知識の豊富さに裏付けられた、自己の防衛力に対する信頼が根拠となっている。そういう精神的な余裕が、他方で既知の事柄や人を極度に蔑んだりしないという、敬愛の態度をもたらす。