「華」とは、中国人の尊称だそうだ。「華」は「はな」と発音し、これは「花」と同じだ。しかし花が草の変化を指す自然的概念であるのに対し、華は多分に文化的又は人工的な側面を持つ。つまり文として化けた人間の集団こそが「華」なのである。それは顔の中で鼻こそが中央を占めることと関係があるだろう。ちなみに華の草冠の下の部分は、藤などの花房を意味するそうだ。
その点「英(はなぶさ)」という文字は、「華」と意味的に共通する。例えば英雄など、「英」の文字を用いる単語には、自然的と言うよりもむしろ人工的又は対人的な意味合いが強い。
都市は一般に、自然よりも人で溢れている。だから都市では「花」よりも「華」の概念が多用される。結局ある人物が華又は英となるには、対人関係における知恵が必須だと言えるだろう。
【参考図書】 王敏著「花が語る中国の心」中公新書